遺族厚生年金は男女不平等。女性活躍推進法を作るなら制度も平等に!

      2016/09/20

danjyobyoudou0323

ローズマリーです。

前に書いた記事 配偶者が亡くなったらやることリスト。いつか来る日に備えましょうにも書きましたが、遺族基礎年金と遺族厚生年金とでは受け取れる人の条件がちがってます。ファイナンシャルプランナーの勉強をして知りました。

遺族基礎年金の受給要件

•死亡した人に生計を維持されていた子供 または
•死亡した人に生計を維持されていた子のある配偶者。

遺族厚生年金の受給要件

•死亡した人に生計を維持されていた子供
•死亡した人に生計を維持されていた妻
•死亡した人に生計を維持されていた55歳以上の夫
(これらの人がいない場合、父母や孫が受け取ることもできます。ただし生計維持をされていたという要件が必要です。)

遺族基礎年金は子供がいる配偶者と男女平等です。でも遺族厚生年金は、妻は生計維持要件を満たしたらもらえるのに、55歳未満の夫は生計維持要件を満たしていてももらえません。さらに55歳以上であっても年金を受け取れるのは60歳からです。

(これって60歳になったら55歳から60歳までの5年分の年金をまとめてもらえるのでしょうか?詳しい方がいたら教えて下さい。)

今、国は「女性活躍推進法」を作って女性が活躍できる環境を整備しようとしています。

女性活躍推進法が成立しました!
女性が、職業生活において、その希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境を整備するため、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」が制定されました。
これにより、平成28年4月1日から、労働者301人以上の大企業は、女性の活躍推進に向けた行動計画の策定などが新たに義務づけられることとなりますので、事業主の皆様はご準備をお願いいたします。
行動計画を策定した旨の届出については、平成28年1月から都道府県労働局雇用均等室で受け付けています。

厚生労働省 女性活躍推進法特集ページ から引用

女性だけが活躍?というのも疑問ですが女性が活躍、すなわち女性も男性も同じように働くのなら制度も平等にすべきじゃないでしょうか。

その前に遺族年金を受け取れる前提である「生計を維持されていた」とはどんな条件なのか確認します。

生計維持要件とは

生計維持要件は「生計同一要件」と「収入要件」の二つを満たすことです。

生計同一要件とは

1.現に「起居」をともにし「家計」を一つにしていること。この場合、同一の住民票に記載されていることは絶対要件ではありません。
これが原則ですが、例外として
・別居がやむを得ない事情によるものであること(単身赴任、遠隔地での就学または入院生活等)
・その別居が一時的なものであって、その事情が消滅したときは元の同居生活に戻ると認められること
・経済的援助が行われているか、定期的な音信、訪問があることの3つの要件を満たせば認められます。

一緒に住んでいればOK。別居でも単身赴任の場合や下宿している子供、仕送りしている親などであればOKです。

収入要件とは

・前年(前年分が確定していないときは前々年)の収入が850万円未満もしくは所得が655.5万円未満である場合
・上記に該当しなくても近い将来(概ね5年以内)に上記に該当することが見込まれる場合

です。なので専業主婦の妻を持つ夫であっても一緒に住んでいて(又は単身赴任などの理由で別居していて)前年の年収が850万円以下であれば「生計を維持されていた」という要件を満たします。

遺族基礎年金は2014年に改正。母子家庭にも父子家庭にも支給される。

1)年収600万円の夫と専業主婦の妻、18歳未満の子供がいる家庭の場合

・夫が亡くなって母子家庭になる → 残された妻に遺族基礎年金を支給。
・妻が亡くなって父子家庭になる → 残された夫に遺族基礎年金が支給。
と男女平等です。
(夫が亡くなった場合のみ、これに加えて遺族厚生年金が残された妻に支払われます。)

以前は遺族基礎年金が支給されるのは「生計を維持されていた子のある妻」と規定されていたようですが2014年4月1日に法律が改正されて父子家庭にも支給されるようになりました。

父子家庭になれば子供の面倒を見るために父親が残業を減らして収入が減少したり家政婦さんをやとって支出が増えることもあるでしょう。父、母、どちらが残ってもセイフティネットになります。

遺族厚生年金は男女不平等。子供がいない夫には不利

では子供がいない夫婦の場合はどうなるでしょう?

2)年収300万円の夫(会社員など厚生年金被保険者。55歳未満)と年収300万円の妻(会社員など厚生年金被保険者)の共働き家庭(夫は55歳未満)の場合

夫婦はお互いにお金を出し合って生計を立てています。このとき

・夫が亡くなって妻だけが残る → 残された妻に遺族厚生年金を支給。
・妻が亡くなって夫だけが残る → 残された夫には一円も支給されない!

今までは二人の収入を合わせて生活できていたのに夫ひとりの収入になれば生活が立ち行かなくなるかもしれません。

こんな夫婦だったらどうでしょう?

3)年収600万円の妻(会社員など厚生年金の被保険者)と専業主夫の夫の家庭の場合

妻ひとりの収入で二人の家計をまかなってます。この場合は

・夫が亡くなって妻だけが残る → 夫は厚生年金被保険者ではないので妻には1円も支給されない!
・妻が亡くなって夫だけが残る → 55歳未満なので残された夫には一円も支給されない!

今まで払ってきた年金は・・・ってことです。

夫が亡くなって妻が残った場合、生活には困らないでしょう。でも妻が亡くなった場合は貯蓄や保険がないと残された夫は路頭に迷ってしまいます。

遺族厚生年金の制度は「夫婦の収入を合わせて生活している家庭」や「妻の収入で生活している家庭」のことは考えていないようです。女性活躍推進!と言っているのに制度は時代遅れのように感じます。

まとめ

年金はは長生きリスクに備えるもので早死にリスクに備えるものではないんだけど。

厚生年金を払っているものとしては男女の不平等が気になります。

特に収入の少ない男性には優しくない制度です。

女性活躍推進法を作って女性も男性も同じように働こう!と言うのなら、年金制度も男女平等にすべきと思うのは私だけでしょうか。


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