水瀬ケンイチさんの初の単著「お金は寝かせて増やしなさい」を読みました。
水瀬ケンイチさんのブログ、梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーは、インデックス投資をしている方なら一度は読んだことがあるでしょう。
私も資産運用をはじめる前にはなんども読みました。特にインデックス投資の具体的方法8ステップという記事はとても参考になりました。
資産運用をはじめたい。でも投資って怖くない?
インデックス投資を始めたけど、このまま積み立ててるだけで良いの?
そんな疑問を解消してくれたのが水瀬さんのブログです。
この本には水瀬さんのブログのエッセンスがぎゅーーっと詰まってました。
本を読んでこれは良い!と思ったことを紹介します。
表紙、タイトルが良い!
表紙の右上にはコインが寝ているイメージのイラストがあります。
ほんわかとした雰囲気で親しみやすく感じます。
そして本のタイトル「お金は寝かせて増やしなさい」には「投資」という言葉が入ってません。
世間ではまだ「投資」は難しいもの、というイメージがありますが、このタイトルなら投資をしたことがない人でも抵抗なく読んでもらえそうです。
マンガがあるのが良い!漫画の力は偉大!
表紙の帯の部分にちらっと漫画の1コマが出てますが、この本の最初は漫画からはじまります。
2004年に商社マンと結婚した未来(みく)ちゃん。夫の豪介さんは金銭感覚がユルくて、いきなり車を買っちゃうような人。このままで大丈夫かな・・と心配になった未来ちゃんが投資の神様と出会ってインデックス投資をはじめてからの波乱万丈が全4話にまとまってます。
漫画だけ読んでも本の内容がある程度わかります。
すごいなーと思ったのは、普段本を全く読まない相方くんが「その本、読み終わったら貸して」と言ったこと。
私の部屋に本をポンと置いていたら、漫画部分だけですがちゃんと全部読みました。
投資にはあまり興味がなくて、いまだにインデックス投資とFXとを言い間違えるような相方くんなのに・・・
(インデックスとエフエックス。なんとなく響きは似てますね)
漫画の力は偉大です。
さらっと読みやすい文章だけど、だいじなことがしっかり書かれている
本書の内容は以下の構成となっています。
- プロローグ
- 第1章
- 第2章
- 第3章
- 第4章
- 第5章
- 第6章
- エピローグ
私がたどりついた「寝かせてお金を増やす方法」
金融のど素人でもプロと互角以上に戦える「インデックス投資」
寝かせて増やすインデックス投資の実践法
おすすめの金融期間&口座解説の手順と気になるNISAとiDeCo
始めるのはカンタンだけど続けるのは意外と難しい
涙と苦労のインデックス投資15年実践記
貴重情報!インデックス投資の終わらせかた
寝かせて増やすことはつまり人の未来を信じること
漫画の第1話が終わると、プロローグの 文章がはじまります。
ガラガラ・・・・・ピッシャーン!
そのとき、私は雷に打たれたような気がしました。
当時の水瀬さんは個別株の取引をしていたそうです。
仕事と投資で疲れていた時に、インデックス投資のバイブル本「ウォール街のランダム・ウォーカー」に出会った時の気持ちを冒頭の言葉で表現しています。
こんな風に親しみやすい文体で書いてるので、お茶漬けのようにさらさらと本に書かれていることを理解できます。
でもただ読みやすいだけではありません。
インデックス投資を始める前には家計の状態を把握すること、生活防衛資金を貯めること、という投資を始める前準備が必要なことをていねいに説明してます。
そしてインデックス投資にはリスクがあることや、自分のリスク許容度(どのくらいお金が減っても耐えられるか)を把握することなど、投資を続けて行くうえで大事なこともしっかり書いてます。
具体的でわかりやすいのが第5章の「涙と苦労のインデックス投資15年実践記」
2004年からの世間の動向や投資を取り巻く環境とともに、水瀬さんご自身のリスク資産が増えたり減ったりしていく様子をグラフとともに紹介しています。実際の金額が書かれてるのも参考になります。
実際に今からインデックス投資をはじめたらお金はどんな風に増えたり減ったりするのか。
この章を読むことで具体的なイメージをつかむことができるでしょう。
まとめ
表紙の帯に書いているように、この本は「インデックス投資の入り口から出口戦略まで」ていねいに解説されてます。
私が早期退職することをまわりの人に伝えた時、まっ先に返ってくる言葉は「どうやってそんなに(早期退職しても困らないくらいに)お金を貯めたの?」でした。
今までは「インデックス投資という手法があって、コツコツ毎月積み立てて・・・」と説明していましたが、これからは自信を持ってこの本を勧めます。
ほんとに親しい同僚には1冊買ってプレゼントしました。
これから投資をはじめたい人や投資初心者の人だけでなく、実際にインデックス投資をしている人にもおすすめの1冊です。