「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由を読んで、改めて自分の保険を見直しました。

安心のイメージ

こんにちは、ローズマリーです。 後田亨さんの「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由を読みました。

私はどちらかというと保険は不要派です。 医療保険は健康保険で充分だし、生命保険は小さな子供がいる人だけば入ればいい。

保険料の分をを貯金してお金を貯めておけば病気やケガなど『いざという時』に自由にお金を使えます。 (参考記事→貯金ゼロのあなたへ。まずは50万円!貯金体質になって心の余裕を手に入れよう

でもテレビをつけると保険のコマーシャルが多く流れてます。
  • 2人に1人ががんになる時代だから、がん保険に入っておきたい
  • 長寿化が進むなか、老後も保障が続く『終身医療保険』に入っておくと安心
こういう認識が間違っていることを理論的にていねいに説明しています。 本書を読んだ感想と、私が入っている生命保険を改めて見直して感じたことを書きます。

「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由 の内容

プロローグ-保険はできるだけ入らないほうがいい?
    1. 「保険に入っておけば安心」の大間違い
    2. 「お金が戻ってくる保険」の隠されたデメリット
    3. 実際に保険ショップで営業を受けてみた
    4. 「一生涯の安心」なんて幻想
    5. 年金不安はこう考えるとラクになる
    6. それでも保険に入るなら、見直すなら
本書は、もうすぐ30歳になる女性ライター中村さんが、著者の後田さんに保険の相談をするというストーリー仕立てで書いてます。 周りの友達が保険に入ったと聞いて「私も保険に入らなくちゃ」「でもどんな保険に入ればいいんだろう?」と不安になっている中村さん。 後田さんとの対話で保険のしくみを習ったり実際に保険ショップで営業を受けてたりして保険のことを少しずつ知って聞き、最終的にどんな結論を出すか? 対話形式なので読みやすく、後田さんの教えを直接聞いているような雰囲気で読めます。

保険を全面的に否定しているのでなく、もし入るならどの保険がおすすめかも書いてます。

保険はお金を失いやすい手段。だから最小限の利用にとどめよう

保険の還元率は40%~80%!ギャンブルよりお金を失いやすいしくみ

保険とは加入者から保険料を預かり、万が一病気やケガをした時に保険会社がまとまったお金を払うしくみです。 そして保険会社の社員の給料や会社の経費(広告料は莫大!)は集めた保険料の中から払われます。保険会社の手数料ですね。 この手数料がどのくらいかの指標になるのが還元率。 払った保険金に対して、受け取るお金の割合「保険の還元率」は40%~80%とかなり低いとのこと。

ちなみに競馬の還元率は75%、宝くじの還元率は50%です。

宝くじよりは当たる確率が多いけど競馬には負ける。かなりの手数料を取られることがわかります。

医療保険は要らない?健康保険だけでも手厚い保障を受けられる

よくある医療保険は、入院したら1日5000円か1万円がもらえるものです。 がん保険だと入院1日1万円で、がんと診断されたら100万円もらえるとか。
こういうのを聞くと、病気になった時に備えて保険に入らなくちゃ、と思うかもしれません。
でも私たちが入っている健康保険でも思ってる以上に手厚い保障を受けられます。
高額療養制度といって、一ヶ月にかかる医療費が一定の額を超えたら後で医療費が返ってくるのです。 本書の中村さんの場合の試算ですが、年収312万円以下なので、仮に1ヶ月50万円の医療費がかかったとしても自己負担は5万7600円で済む、と書いてます。

私の母もがんになって3ヶ月ほど入院していました。 一時的には病院窓口で高額の医療費が必要でしたが、その後市役所で手続きしてほとんどのお金が返ってきてました。 (保険にも入ってましたが、保険がおりるのは窓口での支払いよりもずっと後のことです。とりあえず一時的に立てかえるお金は必要なので、その分は貯金しておかないといけません。)

終身保険は元本割れの期間が長い

保険ではなく、貯金の代わりになるとも言われるのが終身保険です。 満期までかけ続けたら返戻金が110%になるとも。 でも、保険に入ってすぐのときには手数料がかなりかかるので、最初のうちは元本割れ状態です。 この本では、これを「マイナスから積み立てるお金」だと言ってます。 それに、満期になった数十年後、お金の価値は今とおなじかどうかわかりません。 たとえば積み立てるお金が100万円で、満期になった時に110万円もらえる保険があったとしましょう。返戻率は110%です。 でも、満期になった数十年後の110万円の価値は今の110万円と同じ価値でしょうか? インフレになっていたら、その頃の110万円は今の80万円くらいの価値しかないかもしれませんね。 遠い将来のことはわかりません。なので生命保険に入るなら「お金が戻ってくる保険」ではなく「掛け捨て」型に入りましょうとすすめてます。

迷ったら自動車保険の入り方を思い出そう

一番わかりやすいな、と思ったのがこのフレーズです。 自動車保険は、対人保障(賠償責任)と対物保障(車両保険)があります。 もし事故を起こして他人に後遺症が残るような大怪我をさせたり最悪死なせてしまったりしたら大金が必要です。そんなお金は払えないので、ほとんどの人は賠償責任を無制限にしているでしょう。

「めったに起こらないこと」に備えて広くみんなから集めたお金を「いざということがあった人」に渡す。

これが保険の原則です。

でも、車両が傷ついた時には保険をかけなくても自分のお金で修理できます。 なので車両保険は安いプランにする。
つまり、
  • めったに起こらない不安(小さい子供がいる家庭で大黒柱が急に亡くなる、)→生命保険で備える
  • 起こりやすい不安(年をとって病気になりやすい)→保険ではなく貯金で備える
というのが、生命保険のお得な利用方法だということがわかります。

私の生命保険はバブル時代のお宝終身保険。でもほんとにお得?

上記のことを考えれば、子供のいない私には保険はいりません。 でも私は一つ生命保険に入ってます。金利の良かったバブル時代、1992年に契約したものです。
  • 終身保険(死亡時または余命宣告時)・・・1,200万円
  • 医療特約・・・(入院1日あたり5,000円。ただし入院5日後から支給)
  • 保険料・・・約1万円/月
1992年ってまだ結婚もしてません。死亡時に1,200万円もらってどうするのっ!?て今なら思いますが、当時は保険のおばさまに勧誘されて「なんとなく」で入ったのです。 3年ほど前に内容を見直しました。 医療特約をはずし、月払いではなく年払いにすることで1年あたりの保険料は約99,000円に下がりました。 私が加入した頃はバブル景気で金利が高く、終身保険は「お宝保険」とも言われてるので解約はせず60歳まで保険料を払う予定です。 手元に解約返戻金の資料があったので、支払った保険料の合計と解約返戻金、返戻率を計算してみました。 解約返戻金の表
2017年では払込総額248万円に対して解約返戻金は228%。加入から25年経ってますがまだ元本割れしていて返戻割合は86.1%です。

満期の60歳になるとようやく元本を上回り、返戻割合113.3%です。もちろんこの間に死亡すれば1200万円もらえるので残された家族にはオトクですが、私は全然お得じゃないです。

そして無事80歳まで生きていると解約返戻金は778万円。返戻割合223.8%ってお得なように思えますよね。
でも、あらためて計算してみるとお得じゃなかったのです。

払込総額と解約返戻金との関係をグラフにしてみた

横軸が年齢、縦軸青線が払った保険料の総額(わかりやすく、毎年99,000円を払ったと仮定)、縦軸赤が解約返戻金です。そして緑色の線は、60歳の時点でもらった解約返戻金394万円を4%の複利で運用した時の金額です。 解約返戻金グラフ
はい。この本で言われているとおり、加入時の25歳から58歳になるまでの33年間は元本割れしてます。
そして、60歳時点での解約返戻金を4%の複利運用したときのグラフと実際の解約返戻金とを比べると、80歳の時点では運用の方が値上がりしてます。

私が60歳になる10年後の金利やお金の価値がどうなってるかわかりません。今のように低金利なら約4%で確実に増やしてくれる生命保険の方が有利だけど、そうでないならあまり魅力がない商品だとわかりました。 80歳の時に元気でバリバリ海外旅行に行ったりできるとは思えないので、70歳までには解約返戻金をもらうのが良さそう、というのが今の結論です。

お宝保険と言われてるバブル時代の保険でもこんなもんです。

株式投資の平均リターンが5%だったら保険よりもインデックス投資で備えるほうがよっぽど良い成績になるでしょう。

まとめ

この本を読んで、改めて保険はお金を失いやすい制度だとわかりました。

タイムマシンがあって1992年に戻れたら、当時の私には「生命保険に入る必要なんてない!」と言いたいです。

もちろん保険が必要な人もいるし、安心のために保険に入りたい、という人を無理やり止める気はありません。 でも、自分は本当に保険に入る必要があるのかどうか、しっかり考えてもらいたいです。